できものの種類や大きさによっては切除縫合手術以外にレーザーや電気メスによる治療が可能な物が有ります。比較的小さないぼは切除縫合するより電気焼灼術の方が目立たない傷跡になりやすいです。縫合を行わないので線状ではなく、丸い傷跡になります。病変の部位にもよりますが、一般に6mm以下のサイズであれば切除縫合術より電気焼灼術の方が適しているとも言われています。病変は施術時の熱により蒸散してしまいますので病理組織学的検査を行うことは出来ません。そのため保険外治療(自費治療)の対象になります。
Q. 「いぼ」とは?
A. ヒト乳頭腫ウイルスによる硬い丘疹です。主として幼児、児童などに発症しますが、大人にも発症します。顔などにできると大変治りにくい「扁平疣贅」という状態になります。日常生活の制限はありません。幼稚園、保育園、学校なども休む必要はなく、プールも可です。
Q. どうして発症するの?
A. 皮膚の小さな傷から侵入すると考えられています。ツメの周りのさかむけや手あれ、不必要にイボをいじる事はイボが増える原因となりますので注意しましょう。
Q. 他人にうつりますか?
A. 簡単にはうつりませんので心配ありません。よって幼稚園、保育園、学校など休む必要はなく、プールも可能です。日常生活の制限もありません。
入浴・石けんの使用も可です。
Q. 治療は?
A. (1)液体窒素を患部にあてる。
(2)ヨクイニンの漢方薬の内服(=はと麦茶の飲用でも可)~効果は不確実・長期の内服が必要
(3)外用薬の使用 ~ 効果は個人差があります。
(4)局所麻酔後、CO2レーザーにて焼却。~治療後2週間程度の絆創膏が必要。効果は高いが再発する可能性がないわけではない年齢・持病・部位などにより治療できない場合もあります。
(5)スピール膏使用 ~ 自分で上手に貼る必要あり。大きく貼りすぎると水疱形成される。
(6)何もせず放置 ~ 数年で免疫が出来、治ることもある。ただし他の部位にうつり増えていくこともある
Q. 液体窒素治療後の処置は?
A. 絆創膏や消毒などの特別な処置は必要ありませんが、清潔な状態を保ちましょう。
治療の最大の効果は4日後までと言われています。長時間の入浴・水仕事はしばらく控えましょう。
Q. 治療の経過は?
A. 治療後、黒くなりポロっとはずれます。
または水ぶくれや血豆のように腫れる場合もありますが、自然と破れて瘡蓋が取れるまでに3週間ほどかかります。痛みが強くなり、腫れてきた場合は、感染してしまうこともありますので、早めの受診をおすすめします。水疱が大きい場合「やけど」に準じた治療をすることもあります。
軽く液体窒素をあてた時はさほど変化はなく、痛みも強くありません。強くあてるほど効果はありますが、日常生活や仕事に差し支える場合もあります。
また、顔や手足などの露出部の場合、色ジミ(色素沈着)が残ることもあり、数ヶ月以上の経過で少しずつ薄くなります。
Q. 何回くらい液体窒素凍結療法をするのですか?
A. 平均5~6回の通院にて治りますが、大きいものでは10回以上かかる場合もあります。
目盛りが無いため治療効果は安定せず、治療回数も一定ではありません。
変化がなければ2週間後。水疱が出来たら瘡蓋が取れる3週間前後に再診してください。