ニキビ・肌荒れ

我が国においてニキビでお悩みの患者様は600万人を超えるとされています。程度の差は有りますが、ニキビの悩みは多くの方が経験していることと思います。
思春期頃から出来始め、年齢が上がると自然に良くなっていくことが多いため、今でもニキビに対して”病気”としての認識が強くはありません。 ところが実際には日常の診療において、20歳を過ぎても自然に軽快しない患者様や、25歳を過ぎてから口やあごの周りのニキビが出現している患者様を良く見かけます。
ニキビはたった一つできても患者様にとっては悩みの深いれっきとした”病気”であることは間違いありません。ニキビについて十分理解して、正しい知識と適切な処置を行うことによりニキビは治療することが出来る病気なのです。ニキビに対する治療が不十分だと、”ニキビ跡”が残ることにもつながりますので、早い時期から積極的な治療を行うことが大切だと考えています。

日常生活におけるケア

ニキビの治療と予防にはご自宅でのケアがとても大切です。お化粧、特に油分を多く含むファンデーションが厚すぎると毛穴がふさがり、ニキビの原因となるアクネ菌が繁殖しやすい状態になります。お化粧は必ず洗い落としてから就寝しましょう。 睡眠不足、偏った食事、ストレスなどもニキビを悪化させる原因になりますので、規則正しい生活やストレスを減らすように心がけて下さい。また、汗をかいたまま放置したり、著しい乾燥も悪化の原因になります。ニキビを“触る” “つぶす”といった行為も、不適切であると感染の原因なり、皮膚が傷つくことによりニキビ跡の原因となりやすいので注意が必要です。医師の指導のもと、生活習慣に気をつけましょう。

ご自宅でのケアの他、当院では専門的な治療を行っております。

内服治療

皮膚の調子を整えるビタミン剤の内服。
ニキビの状態が悪化しておるときには抗生剤の内服を行います。

外用治療

ニキビやお肌の状態に合わせて抗生剤、ディフェリン、抗炎症剤、ステロイド、トレチノインなどの適切な外用剤を処方致します。
ニキビ跡の黒ずみにはハイドロキノン、ルミキシルなどの外用がオススメです。

ケミカルピーリング

ニキビ治療においてケミカルピーリングは最適な治療の一つです。症状に応じてサリチル酸、グリコール酸などピーリング剤の種類と濃度を選択いたします。

イオン導入・エレクトロポレーション

ビタミンC誘導体など、ニキビにたいして効果のある薬剤を電荷を利用して皮膚の奥深くに浸透させる、イオン導入・エレクトロポレーションも効果的です。
美白効果や保湿効果もありますので、疲れたお肌に対してもとても良い治療です。

光治療

殺菌効果のある波長の光をお肌に当てることがニキビに対して効果があることが知られています。一般に光治療(IPL:intense pulsed light)と呼ばれています。中でも当院の光治療器は、アメリカで最新の研究に用いられているサイトン社の光治療機BBLを使用しています。過去の光治療で効果が今一つ感じられなかった方も、ぜひ治療を体験してみて下さい。ホワイトニング効果やアンチエイジング効果もあり同時に治療が可能です。

注射・点滴治療

ニキビに対して効果のあるビタミンC、プラセンタなどの補給に最適。イオン導入や光治療と平行して行うことができます。

ニキビは単一の治療では効果が出にくいことが多い病気です。当院では上記の治療を組み合わせた「ニキビ撃退治療セット」もご用意しております。この際、美肌治療も合わせて、徹底的に治療に取り組んでみませんか? ぜひ一度ご相談いただければと思います。

監修医師

院長 池本繁弘

皮膚疾患の診療項目