みなさんこんばんは。
先ほど茨城県で地震が有りました。ビックリしましたね。
関東地方の皆さんお怪我などは有りませんでしたか?
私は凄い怖かったです…
というのも地震が来た時、一人クリニックで残業をしていたので、入り口のドアを破壊する空き巣が来たのかと勘違いして思わず身構えてしまいました(笑)。
個人的には泥棒や空き巣で無くて良かったです。
さて、今回は当院における他院二重手術後の修正相談で最も多い「幅の広すぎる二重」がなぜ起きてしまうのかについて皆さんにご説明したいと思います。
実は、幅の広い二重を希望される患者さんは比較的多く、当院でもよく手術を行っています。
私自身は幅の広い二重を作る場合、以下の点に注意して手術を行っています。
- 二重ラインの食い込みが強くなりすぎない
- 目を閉じたときに二重ラインが凹まない
- 二重下の皮膚、まつ毛の上の皮膚がぽってりしない
- まつ毛の根本が見えて、まつ毛が上を向く
- 目の開きが悪くならない、目が開けにくくならない
- 傷跡が綺麗
これはすなわち、幅広切開二重で失敗してしまった患者さんが抱える悩み、修正希望と全く同じになります。
それはつまり
- 二重ラインの食い込みがキツい
- 目を閉じた時、特に伏し目になったときに二重ラインが食い込んだまま
- 二重下の皮膚がぽってりしている
- まつ毛の上に皮膚が乗っかって、まつげの根本が見えない
- 目の開きが悪い、目が開けにくい
- 傷跡が陥凹して汚い、目立つ
ではなぜ?そのような事が起きてしまうのでしょうか?
それは二重を作る手術方法に最大の原因が有ります。
当院へお越し頂いた二重希望の方にはご説明している内容ですが
「生まれつきの二重と同じメカニズムで二重になる様な手術をする」
ということにつきると思います。
同じ切開二重でも二重を作るための方法はいくつも存在します。
どの方法を選択するかは、手術を担当する医師によって様々です。
幅広二重の幅狭修正手術を多く行っている中で、仮説を立て、早期修正手術を行う事により検証する事が出来たのでここに情報を共有する事が出来ました。
実は我が国において古くから行われている切開二重手術方法の一部が、思いもよらない結果を招いていると私は考えています。
今回は当院での幅広切開二重を行った患者様と、他院で二重手術を行って不自然な幅広二重になってしまった患者様について比較してみました。
(不自然な二重になってしまった患者様は、過去のブログでもご紹介している患者様で、当院で幅狭修正を行っております。間もなく、術後3ヶ月検診にお見えになる予定ですので、私自身も手術後の結果について大変期待している患者様です。)
今回も症例の呈示ご協力いただいた2人の患者様に大変感謝しております。
ありがとうございました。
特に、修正治療の患者様には「悪い例」として使用させていただいた事に関しまして大変心苦しいのですが、修正手術後の結果と、患者様を思いやる気持ち、そして信頼関係に関しましては絶対的な自信が有りますのでご理解いただけるものと確信しております。
まずご覧いただきたいのは当院幅広二重の手術後1ヶ月のお写真です。
幅の広い二重が形成されているにも関わらず、目の開きがとても良いのがわかると思います。
手術は切開二重のみで、目の開きを良くする操作などは一切行っておりません。
次に、幅広二重で違和感のある患者様のお写真です。
まつ毛の根本が見えず、黒目の上が隠れていて眠たそうな印象が有ります。
実際、目の大きさには個人差がありますが、そればかりでなく、当院へ二重幅狭修正のご相談にお見えになる患者様に共通した所見になります。
目を閉じたときの所見にも大きな差があります。
当院での手術後の所見が術後1ヶ月ほどなのは大変申し訳有りません。
他院手術後の所見と術後の期間は異なり、当院所見(上段)は術後1ヶ月ですので二重の食い込みがやや強いですが、他院と当院の手術で特徴的な所見があらわれていますので是非ご覧下さい。
最も異なるところは二重ライン周囲、特に二重ラインのすぐ下側の陥凹です。
そして、陥凹のさらに下、まつ毛上部の皮膚のたるみです。
二重幅が広過ぎて幅狭修正手術を希望する患者様にほぼ共通の所見になります。
あまり詳しくは書けないのですがこれらは全て、二重を作成する際に目を開く筋肉に連続する膜(上眼瞼挙筋腱膜)に対する操作に原因が有ると確信しています。
この挙筋腱膜に対する操作を再診の注意を払って行わないと、思いもよらない不自然な幅広二重になってしまうのです。
ですから、不自然な幅広二重を修正する手術は、
解剖学的に間違った位置にある上眼瞼挙筋腱膜を整復する
ことにつきると私は考えております。
この上眼瞼挙筋腱膜を操作する事について
開きすぎてビックリ目になってしまうのではないか?
目が閉じなくなってしまうのではないか?
挙筋腱膜まで操作するのは怖い
という理由から懸念を示す患者様もいらっしゃいます。
ですから私は、可能な限り患者様のご希望に沿うような修正方法をご提案しているのですが、前述のごとく過去の手術で挙筋腱膜が誤った解剖学的位置に配置されているのであれば、それを正しい位置に整復する事こそが、より健康で正常なまぶたになると確信しています。
前置きが長くなりましたが、当院での幅広切開二重の手術前〜手術後1ヶ月までの写真を供覧致します。
手術前の開瞼です。
私個人的には大きな可愛い目をしていると思うのですが、やはり若い方を中心として、奥二重では物足りないのでしょうね。
その物足りなさを改善して差し上げるのがわれわれ美容外科医の責務ですね。
手術時のデザインです。
二重切開線からまゆ毛の下縁までは11mm程度しか有りません。
当院で他院での幅が広すぎる二重修正をご希望する患者様の平均値も11mm程度です。
幅狭修正手術の場合、二重からまゆ毛までの距離がとても重要なのですが、初回の二重作成方法によっては術後不自然な二重にはなりません。
手術直後の目を開いた状態です。
さすがに手術前に比べて目の開きは若干悪くなっていますが、まつ毛の根本が良く見えていて良好な結果が予想されます。
手術翌日ですが、腫れが最も強い時期なので手術直後より目の開きは悪くなっていますね。
手術後の腫れもそれほど多くなく、赤色や紫色の皮下出血も認めません。
手術後の腫れが少ないという事はダウンタイムの短縮につながります。
手術の最初から最後まで、腫れさせない様に配慮して手術を行う事がとても大切ですが、それが大変難しい事なのです。
手術後7日目の抜糸時の開瞼です。
手術後の腫れが軽減して、目の開きも良くなっています。
当然、二重下の皮膚がまつ毛に覆い被さるような事は無く、まつ毛も上に跳ねて目が大きく見えます。
抜糸直後の傷跡です。
さすがにまだ目立ちますね。
手術後1ヶ月の状態です。
二重幅が広いにも関わらずとても良く目が開いています。
まつ毛の根本も十分に見えて、まつ毛が跳ねる事により目も大きく見えます。
とても綺麗な目と、とても綺麗な二重だと思います。
二重の引き込みも、眼球の形が見えてしまうような異常な引き込みではなくとても自然な引き込みが出来ています。
今回は手術後1ヶ月までの供覧になります。
傷跡はまだ目立ちますが、二重ライン周囲の陥凹変形は全く無いのがご覧頂けると思います。
ご協力いただいた患者様に引き続きお願いしまして、幅広二重手術後の中・長期経過についても供覧させていただきたいと思います。
今回、貴重なお写真をご提供いただいた両患者さまにおかれましては手術後の経過につきまして責任を持って引き続き拝見させていただきます。
お二人の今後の生活、人生がとても豊かである事を心から願っております。
二重修正手術ばかりでなく、初めての二重手術につきましても、池本の行う二重手術にご興味のある患者様に
このブログを参考にしていただければ大変うれしく思います。
今後も患者様に有益な情報をなるべく多く、解りやすく解説して行くつもりでおります。